2022/04/04
社内稟議の捺印をクラウド上で行うメリットとは?

「社内の稟議がうまく回らなくて業務が滞っている」
「紙の保管にかかるコストを削減したい」
などの課題を抱えている担当者は多いでしょう。
重要な議題だからこそ稟議を回すのに、それぞれ担当を振られた人が外出している、
目を通せない環境にあるなどの理由で、稟議がうまく進まないことは多々起きるものです。
こうした問題は、クラウド上で稟議を回せるツールを使うことで解消できます。
今回は、社内稟議の捺印をクラウド上で行うメリットやデメリットを解説しています。
紙を用いた社内稟議の問題点
紙の稟議書の運用上の問題点は、管理や保管、業務フローなどの面で複数挙げられます。
■管理・保管上の問題
とくに、増え続ける稟議書を保管する場所の確保は大きな問題です。
稟議書は稟議が承認されてからも保管しておかなければなりません。
法律上、稟議書は「知的所有権に関する関係書類特許証や登録証、特許料や登録料の受領書など」
の書類となるため、捨てることができないのです。稟議書を始めとした重要書類を社内に置いておくために、優先度の低い書類を倉庫会社へ毎月送っている、といったケースもあるでしょう。
倉庫会社で管理すればスペースを充分に確保できますが、毎月コストがかかります。
しっかりと精査すれば、保管しておかなくてもよい書類も多く見つかるかもしれません。
しかしなかなかそうした機会を設けることができず「毎月書類が増えていく一方」といった状態に
陥ってしまいやすいのです。
■業務上の問題
また稟議を回す際には、複数のフォームがあるのが一般的です。慣れていない人にとっては
「どれを選ぶべきか」で悩み、時間がかかってしまうことも。
正しい稟議書を選び作成しても、回すときになって
「外出中でハンコが押してもらえない」「次は誰が担当?」といった問題に直面することも少なくありません。
また、稟議そのものだけでなく決裁後の入力や書類整理なども業務の負担となってしまいます。
社内稟議の捺印をクラウド上で行うメリット
稟議書をクラウド化すれば、紙の稟議書が抱える問題点を大きく改善することができます。
まず、紙の稟議書を保管するためにかかっていた保管料や配送料、紙の印刷コストなどを大幅にカットできます。
クラウド化によって得られる費用対効果は大きなものとなるでしょう。
手間の面では、過去に使用した稟議書をすぐに探さなければいけない際にも、クラウド化によって
データ化されていれば検索が可能となります。
保管場所から稟議書を探し出す手間と比べると、そのスピード感は段違いとなるでしょう。
また、稟議をクラウド化すれば、外出やテレワーク中にも決裁が可能です。
さらに、申請者にとって、稟議の進捗具合が見える点もクラウド化のメリットです。
稟議の進捗がわかれば、稟議が止まっていると見られたとき、直接担当者に理由を聞くことも可能となります。
とくに、稟議の中で引っかかっていることがある場合や、作成者の意図が掴みにくい場合など、
差し戻しでなく直接話して補足すればスムーズでしょう。
社内稟議の捺印をクラウド上で行うデメリット
社内稟議の捺印をクラウド化する際に注意するポイントは、従業員の意識やコスト管理です。
とくに長年、紙を使って仕事を進めてきた企業では、まず紙への強い依存から脱却する必要があります。
従業員の業務内容も大きく変わることがあるため、導入は非常に大変に思われるかもしれません。
スムーズに導入するには、従業員に「クラウド化した方が、結果として仕事がスムーズになる」
という認識をもってもらう必要があります。また、社内稟議の捺印をクラウド化するにあたって、
システムを自社用にカスタマイズすると、予想外に費用がかかることもあります。
あらかじめ必要な機能が揃っているクラウドサービスを選ぶようにしましょう。
まとめ
紙の稟議書を電子化し保管先をクラウドへ移行すると、今まで保管にかかっていた費用や手間を
大幅に削減できます。導入にあたっては、社内の仕組みとして浸透させるまで時間がかかりますが、
結果的に得られるメリットは大きなものとなるでしょう。
紙から電子化への移行がスムーズにできていない場合、
クラウドによる電子化を検討されてみてはいかがでしょうか。